WHOの健康定義と肉体・精神的な本当の健康について

現代では何かと「健康」といったワードを見かけることが多くなってきている様に感じます。
しかし、健康とは何なのか?実は肉体的な面だけを見たことだけが健康ではないので、その部分の定義について紹介したいと思います。

また、健康に必要なことは何なのか?肉体的な健康について必要な3大要素についてもお伝えしたいと思いますので、改めてこの機会に健康に関する情報を頭に入れ、日々の生活に役立ててください。



健康とはなにか?WHO(世界保健機関)の定義

健康とはなにか?WHO(世界保健機関)の定義
一言に「健康」と聞くと、「肉体的に問題がなく、良好な状態」といったイメージを持つかと思いますが、実はWHOが定義している健康とはそれ以外の部分も関わります。

「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」
参考文献:健康の定義 | 公益社団法人 日本WHO協会

この様に、健康とは「肉体的」にという限定した考え方ではなく、「精神的」「社会的」に完全に良好な状態のことと定義されていますが、今回は主に肉体的な部分についてフォーカスしてお伝えしたいと思います。


健康になるための3大要素

では、肉体的に健康になるための3大要素について紹介していきますが、これは「栄養」「運動」「休養」です。
一つずつ紹介していきたいと思います。

■健康になるための3大要素①「栄養」

健康になるための3大要素①「栄養」
日本は山の幸や海の幸に恵まれて、とても豊かな食生活を送ってきました。米を主食として食卓は栄養バランスが良く、日本人の体型や生活環境に適した食事でした。

先祖代々そのような生活をしてきた我々日本人の胃や腸は、実は欧米人とは異なっているのですが、戦後に日本の食卓は和食以外にも洋食・中華となんでも食べることができるようになり、世界でも珍しい「飽食国家」になりました。

食生活の変化に伴い、最初にお伝えした日本人に適した栄養バランスの良い食卓は減っていき、食の欧米化が進み、わずか30年余りで米の消費量は半分近くに減少し、今後も減少するといわれています。

また、現在では農業・保存技術が発達して食の季節感が失われていき、肉・乳製品・油脂類・砂糖などの消費は2~3倍に膨れ上がっています。

この様な食生活の急激な変化により、日本人の体型は大きく変わり肥満の人が増えすぎてしまいました。医学の進歩があり寿命は延びていますが、戦前には見られなかった生活習慣病で悩む方々は増えています。

これらは糖・脂の摂りすぎが主な要因の1つであり、一言に食の欧米化が進んだ結果だと思いますが、皮肉にも今、世界で健康を願う方々は日本食に注目している状態です。

<現代人の食生活により招くリスク>
戦後の食の欧米化に伴い、日本人には今まで見られなかった病気で悩む方々が増えました。

  • がん
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 糖尿病
  • 痛風
  • アトピー性皮膚炎
  • 気管支炎

<現代人が改善したい食生活>
まず、ここまでにお話した様に食の欧米化による動物性タンパク質の摂りすぎ(肉・添加物問題)です。
次に、白の三悪とも言われている白米・白砂糖・精製塩です。
これらの精白されたものではミネラル不足となり生理機能を狂わせられます。白米よりも玄米・雑穀米が良いと言われている理由はここにあり、白米は胚芽(はいが)が落とされていて、胚芽は不飽和脂肪酸・ビタミン・ミネラル・酵素の宝庫であり生理機能を整えてくれるのです。

胚芽が欠乏するとミネラルや酵素不足で代謝障害を起こしやすいと言われていて、代謝障害を起こすと胃腸障害・便秘・肩こり・痔・貧血・思考力低下・記憶力低下・自律神経失調症・ノイローゼ・不眠症・糖尿病・基礎体温の低下・認知症・ガンなど…、様々なことが起きやすくなります。

■健康になるための3大要素②「運動」

健康になるための3大要素②「運動」
健康のためには運動が大切とよく聞きますが、その理由は主に4つあります。

  1. 心臓や肺の機能向上
  2. 血管を丈夫にする
  3. 免疫力・自然治癒力の向上
  4. 筋肉と骨を丈夫にする

一つずつ簡単にお伝えします。

<①心臓や肺の機能向上>
脂肪を減らし筋肉量を増やすことによって、健康的な身体や肌を保つことができます。

<②血管を丈夫にする>
実は栄養素は血管を通して運ばれています。
血管が弱まってしまうと老化の速度が早まりますが、運動をすることにより停滞しがちな老廃物の流れをスムーズにすることができます。

<③免疫力・自然治癒力の向上>
適度な負荷で運動をすることにより、免疫力・自然治癒力を高め、風邪などのウイルスからも身体を守ることができます。

<④筋肉と骨を丈夫にする>
身体を支えているのは筋肉と骨ですが、年齢を重ねるごとに筋肉量は減り骨の強度がもどんどんと低下します。運動することによりこれらの低下を防ぐこと遅らせることができます。

運動にはこれらの効果がありますが、運動には「無酸素運動」と「有酸素運動」があり、これら2つを組み合わせることが健康な身体づくりに大切なことです。

<無酸素運動>
無酸素運動を行う目的は「基礎代謝を上げ、筋肉量を増やすこと」です。

重い物などを一瞬で持ち上げたり、瞬発的な動きをするトレーニングが一般的であり、主に重量挙げなどの負荷のある筋肉トレーニングが無酸素運動に当たります。また、無酸素運動で主に使われるのは糖です。

<有酸素運動>
有酸素運動を行う目的は「持久力を高め、体脂肪率を減少させること」です。

筋肉内に発生した乳酸を酸素が分解するため、長時間の運動が可能であり主なトレーニングは、ジョギングやマラソン・水泳(長距離をゆっくり泳ぐ)などが有酸素運動に当たります。また、有酸素運動は無酸素運動に比べてで主に使われるのは脂肪が多く使われます。

■健康になるための3大要素③「休養」

健康になるための3大要素③「休養」
健康のためには休養も必要です。
休養とは主に「疲れた身体を休めること」と「明日への活力を養うこと」です。

明日への活力を養うとは、何か夢中になって楽しく過ごせることを見つけるのが一番おすすめです。例え身体を動かしていて肉体的に疲労することであっても、時にそれが心地よく感じるようなことは何物にもかえられない休養の一つとなります。

今回は休養と聞いたら最初に思いつきそうな事柄である「睡眠」について少しお話していきたいと思います。

睡眠が大切なことは私たちの誰もが実感していることかと思いますが、主に「疲労回復」「免疫力の向上」「肌の新陳代謝」についてお伝えします。

<睡眠による「疲労回復」>
身体にもそうですし脳を休める為にも睡眠は必要不可欠です。
しっかりと眠ることにより大脳は休息しながらもその機能を調整して、翌日から再び正常な指令を全身に送ることができるようになります。

睡眠不足が続くと、大脳が休息できないので疲労回復できず、感情のコントロールが効かなくなるなどの障害が起きます。頭痛・全身の怠さ・集中力の低下などの症状も出てきます。

<睡眠による「免疫力の向上」>
風邪などをひいた時には「よく寝ること!」と言われますがまさにその通りであり、私たちは睡眠中に免疫力が高まり病気を治そうとする自然治癒力が働きます。睡眠不足の時は逆に身体の免疫が低下しますので、風邪の菌などに対する抵抗力が弱まり病気をしやすくなりますので注意しましょう。

<睡眠による「肌の新陳代謝」>
私たちの肌は睡眠中に美しくなるといわれていますが、その理由は肌の細胞分裂が行われることに深く関係している成長ホルモンの分泌が、睡眠中に高まるためです。

よく成長ホルモンが一番分泌されるのは夜10時~深夜2時などと言われ、肌のゴールデンタイムと言われていますね。現代人ではこの時間に寝ることは難しいかと思いますが、肌をキレイに保つためにも睡眠はしっかりととる様にしましょう。


健康についてのまとめ

健康とは肉体的にだけでなく精神的・社会的にも完全に良好な状態のことと定義されていますが、今回はその中でも肉体的な部分についてフォーカスしてお話させていただきました。

肉体的な健康のために必要なことは「栄養」「運動」「休養」です。

何かと忙しさから解放されない私たち現代人は、分かっているつもりでもこれら3点をおろそかにしがちですね。
栄養については、忙しいからといって出来合いのものやファーストフード・丼ものなど栄養面で食事を見ることがあまりできず、運動については便利な世の中になり階段を上ることも減りエスカレーター、仕事も身体を動かす職業というよりはパソコンと睨めっこしながら椅子に座ったままのな状態がの方が増えていますよね。

深夜まで仕事をしたりして睡眠不足に陥り休養があまり取れていないってことも、珍しい話ではなく感じます。

正直、社会の構造的に現代人は意識していかないと健康を取り戻すことが難しく感じることもありますが、まずは健康についての知識をインプットし今後の生活で少しずつでも反映させてみてください。


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