お腹が空いた時に感じる空腹感については、実は私たちが勘違いしていることが多くあります。
今回はそんな空腹感についての情報をお伝えしたいと思いますので、空腹について改めて正しい情報を知りダイエットなどに役立ててください。
また、空腹感を紛らわす3つの対策についても紹介していきますので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
目 次
空腹感とは?実は「胃が空だから感じる感覚」ではない
ダイエットの大敵である空腹感。お腹が空くと気持ち悪くなる方もいるし、何も食べていないという恐怖感から貧血になりそうな方もいると思います。
この空腹感についてですが、実は空腹感というものは胃が空になっているから感じる感覚ではなく、血糖値が下がった時に脳が空腹を感じ、逆に血糖値が上がった時に脳が満腹を感じるのです。
「空腹感」や「満腹感」は腹(腸)が「空」とか「満ちている」から起きる感覚ではなく、血糖が下がった時に、脳の視床下部の「空腹中枢」が空腹を、血糖が上がった時に、同じく「満腹中枢」が満腹を感じるからである。
よって、今述べた糖分を含む紅茶や野菜ジュースを摂ると数分後には、血糖が上昇して空腹感がなくなる。
参考:「食べない」健康法 (PHP文庫) 文庫 – 2012/1/7 石原 結實 (著)
つまり、空腹感とは胃が空になり感じていることではなく、血糖が下がっている状態なので、血糖が上がることをすると胃が空に近い状態でも空腹感は感じないということです。
現代人が陥る「食べない(空腹)」より「食べすぎ(満腹)」での危険性
実は1日3食になったのはここ200年ぐらいでの話で、1日3食は食べ過ぎであると唱える方々も多くいます。
世界各地や昔の人はこんな言葉も残しています。
- ドイツ:「1日3食のうち、2食は自分のため、1食は医者のため」
- 古代エジプト:「人間は食べる量の4分の1で生き、4分の3は医者のために食べる」
- 江戸幕府前:「一日二食は優雅、一日三食は野卑」
しかし、現代では24時間コンビニが開いていますし、街に出ればファーストフードやファミリーレストランなど、食の欧米化が進みました。
昔と比べて高カロリーで高脂肪食品を食べる機会が増え、必要な栄養素は摂りにくくなっています。
私たちの体は空腹には慣れていますが、実は満腹には慣れていないのです。
その証拠に現代人が陥る生活習慣病は、糖尿病(高血糖)・通風(高尿酸血症)・高血圧(高塩分血症)・肥満(高体重)と「高」が付く症状が多く、これらは食べ過ぎが原因です。
肥満は病気ではありませんが、様々な病気の引き金にはなりますので、肥満予防をすることが健康へ繋がります。
あなたは食べ過ぎ!?「食べすぎかどうかのセルフチェック方法を紹介」
そんな現代を生きていると、実際に自分が食べすぎなのかどうか判断が付きにくいと思います。
なので、ここではあなたが食べ過ぎているかどうかをセルフチェックできる方法をお伝えいたしますので、是非自分は食べ過ぎかどうか判断する材料にしてみてください。
では、どのようにセルフチェックをするかというと、鏡で舌をみてみてください。
舌のコケが少なく、全体的にピンク色をしている場合は「正常」。舌が全体的に白っぽく白いコケに厚みがある場合は「胃の詰まり&胃の機能低下状態」。
舌のコケが黄色っぽい場合は「胃だけでなく腸もパンパンな状態」と言われています。
一人でやっても判断ができない時は、友人などと比べてみると違いが分かりやすいと思います。
胃の大きさと消化時間を知り「適度な食事の量」を知る
自分が食べすぎ傾向にあった場合、恐らく適量がどのくらいなのか想像が付かず、ついついたくさん食べてしまっている場合が多いのではないでしょうか。
なので適度な食事の量を知っておくことも大切ですが、適度とはどのくらいの量なのでしょうか?
それは、胃の大きさと胃での消化時間を把握しておくことにより理解できると思いますので、その辺りについて紹介していきたいと思います。
■胃の大きさ
胃の大きさってどのくらいだと思いますか?実は、胃の大きさは握りこぶし2個分ぐらいです。
また、胃は筋肉で出来ているので食べ過ぎが続けば大きくなっていきます。なので、一回の食事の量は咀嚼(そしゃく)したときにコブシ1個~2個分の量になる様に意識しましょう。
■胃での消化時間
大食いをした翌日が空腹感を感じることが多くないでしょうか?
なるべく寝るときには胃が空っぽに近い状態を保つことにより、翌日の空腹感は弱まってきます。
胃での消化時間は、野菜が1~2時間・たんぱく質(肉・魚・卵)が4~6時間・炭水化物(白米・麺類・パン・イモ類)が6~8時間です。
つまり夕飯は野菜中心で少したんぱく質を摂る程度の食事が理想です。
胃の大きさと消化時間について知っておくことにより、空腹感を遠ざけることはできると思いますが、ここからは更に空腹感を紛らわすことのできる方法を紹介していきたいと思います。
空腹感を紛らわす3つの方法を紹介
では、ここからは空腹感を紛らすことができる方法を3つ紹介していきたいと思います。
- 空腹状態でのメリットを覚えておく
- ストレスがない程度の簡単な運動をする
- 食欲を抑えるツボ(労宮)を押す
どれもおすすめな方法なので、是非お試しください。
■空腹を紛らわす方法①「空腹状態でのメリットを覚えておく」
冒頭でもお話した様に、空腹感を感じるとネガティブな感情が出てくるかと思いますが、そうでなく空腹状態では身体にとって良いことが起きているということを知っておきましょう。
実は、空腹の時は白血球の力が増し、免疫力も上がっているのです。
また、空腹を感じている時には、成長ホルモン(別名:若返りホルモン)も分泌されます。
それ以外にもサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)が、空腹状態で活性化し体内の遺伝子をスキャンし傷ついているところをドンドン修復していきます。
これらを知ることにより、今までとは違う感じで空腹感と付き合っていくことができるかもしれません。
■空腹を紛らわす方法②「ストレスがない程度の簡単な運動をする」
あなたもジョギングの帰りや運動をした後は、そんなにお腹が空いていない状態だったという経験がありませんか?
これは先ほどお伝えした空腹感は胃が空の状態だから感じるのではなく、血糖が下がっているから感じるという話に関係しています。
運動をするとアドレナリンを出し、血糖を上昇させてくれるのです。
つまり、空腹感を感じたらその場ダッシュ(前に進まなくても良い)を数十秒、それを10セットぐらいやることにより、空腹感は紛れるでしょう。
■空腹を紛らわす方法③「食欲を抑えるツボ(労宮)を押す」
食欲を抑える「労宮」というツボをご存じでしょうか?
このツボの場所は手をグーにしたときに、中指の先が当たるところです。
深呼吸の吐く息と同時にツボを押します。
左右15~30回ずつ、ゆっくりと心を落ち着けながらツボを押しましょう。
このツボの効能は食欲を抑えるだけでなく、イライラを鎮めてくれてたり、慢性疲労にも効き自律神経を整える作用もあると言われていますので、是非最後の砦としてこのツボ押しを活用してみてください。
空腹感を紛らわす対策のまとめ
空腹感の対策としては、まずは空腹感とは何か?ということを正しく知ることが大切です。
空腹とは胃が空になっているから感じる感覚ではなく、血糖が下がって感じていることです。
このことを知り、今回紹介させていただいた3つの空腹感を紛らわせたい時に行う対策を実行してみてくだい。
また、日々就寝時は満腹状態ではなく空腹状態にして寝ることにより、今までより空腹を感じなくなりますので、是非こちらも合わせて試してみてください。