最近ではスーパーやコンビニなどでもマクロビのお菓子を見かけることがありますが、実際マクロビとは?と考えるといまいち説明ができない方も多いはず。 そんな訳で今回はマクロビの基本的な考え方と、その考えから見たおすすめな食材を紹介していきたいと思います。
マクロビオティックとは?マクロビの基本的な考え方について
マクロビオティックという言葉は古代ギリシャ語の「マクロビオス」が語源になって造られた言葉で、現代の日本では「マクロビ」と略して使われています。 そんなマクロビには、基本となる考え方が3つあります。
- 身土不二
- 一物全体
- 陰陽論
これらの考え方についてと、マクロビ目線で見た食材の摂取目安についてまずは簡単にお伝えします。
■マクロビの基本「身土不二(しんどふじ)」とは
マクロビでの身土不二は「私たちの身体と生まれ育った土地、風土は切り離せない」という意味です。 現代人は食の欧米化などにより生活習慣病で悩む方々が年々増加しておりますが、日本人には日本人に合う和食があり、健康のためには旬なものを食べることは大切です。
■マクロビの基本「一物全体(いちぶつぜんたい)」とは
一物全体とは、食物としてバランスが取れているものを丸ごといただく事によって、質の高い栄養が摂れるという考え方です。 大根を例にすると、皮を剥かないで食べ、葉っぱがついている大根ならばその葉も捨てずに味噌汁に入れたり、炒めたりして食べやすいように調理をし大根を丸ごと食べてしまうという考え方です。
■マクロビの基本「陰陽論(いんようろん)」とは
陰陽論とは、陰と陽は片方だけでは存在せず、双方がないと存在できない存在ということから、陰は陽を求め陽は陰を求める性質が有るという事です。 マクロビでは、陽である私たち人間は陰である植物のエネルギーを必要とするのが自然であり、植物の種子である穀物を主食にするのが望ましいと考えられています。
■食材の摂取目安
毎日食べたいもの | 全粒穀物・野菜類・豆類・海藻類・キノコ類・漬物 |
週に数回程度のもの | 魚介類・種実類・果実類・デザート・スナック |
なるべく避けたいもの | 肉類・乳製品・動物性食品 |
マクロビと聞くと、色々と食べてはいけないものがある様なイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、基本的には禁止されている食べ物はありません。食材の摂取目安を記載しましたが、目安にこだわり過ぎず自分の身体が欲しているものを食べることが大切です。
この様なマクロビの基本となる考え方もありますが、ここからはマクロビ目線で見たおすすめな食材を紹介していきたいと思います。
- 全粒穀物
- 野菜類
- 根菜類・イモ類
- 漬物
- 豆類
- キノコ類
- 海藻類
- 種実類
- 果実類
- 物性食品
- デザート・スナック
色々な種類の食物が出てきますが、どれも身近な食べ物なので是非参考にしてみてください。/p>
■マクロビ目線でおすすめな食材①「全粒穀物」
穀類というと白米が浮かぶかと思いますが、マクロビの基本的な考え方である「一物全体」から見ると、お米は白米ではなく精白されていない玄米などになります。
毎日OK | 玄米・雑穀・全粒大麦・トウモロコシ・全粒オーツ麦・ライ麦・粒そば(実そば)など |
週2~3OK | 餅・もち玄米・白米・ワイルドライス・キヌア・アマランサス・クスクス・はと麦・コーンミール・コーングリッツなど |
週2~3OK(麦粉製品) | 全粒小麦の麺類(うどん・そうめん・中華麺・パスタ・スパゲッティ)蕎麦・全粒小麦・ライ麦のパン(イーストを使わない物)・セイタン・麩など |
月1~3OK | マフィン・パンケーキ・ビスケット・クラッカー・ポップコーンチップス・クッキーなど |
■マクロビ目線でおすすめな食材②「野菜類」
野菜は古くから自然の恵みとされてきた食物ですが、その中でも旬な野菜にはその季節に必要とする栄養素が詰まっていますのでおすすめです。
毎日OK | 長ネギ・白菜・水菜・大根の葉・人参の葉・クレソン・ケール・ルッコラ・からし菜・ほうれん草・明日葉・玉ねぎ・カボチャ・ブロッコリー・カリフラワーなど |
週2~3OK | さやいんげん・もやし・ズッキーニ・にんにく・セロリ・マッシュルーム・きゅうり・さやえんどうなど |
■マクロビ目線でおすすめな食材③「根菜類・イモ類」
植物が育つための水・栄養を吸収する根の部分は、植物を支えている下半身でなので、根菜類を食べる人は足腰が強くなるとも言われています。
毎日OK | 大根・人参・ゴボウ・レンコン・自然薯など |
たまにOK | ジャガイモ・タロイモ・やまいもなど |
■マクロビ目線でおすすめな食材④「漬物」
漬物などの発酵食品は、乳酸菌や酵母の力もあり腸活にもおすすめな食べ物です。消化吸収されやすいので胃腸に優しく日本人にとても合う食べ物です。一言に漬物とお伝えしましたが、ぬか漬け・塩漬け・味噌漬け・たくあん・梅干し漬け・サワークラフト・キムチ・ザーサイなど様々あります。
■マクロビ目線でおすすめな食材⑤「豆類」
日本人と言えば納豆と世界では言われるぐらい、豆は日本人が古くから食べてきている食物です。豆類には良質なタンパク質が豊富にあり、肉と野菜の良いとこどりができる食材です。
毎日OK | 小豆・ひよこ豆・レンズ豆・黒豆・豆腐・テンペ・納豆など |
週2~3OK | ささげ・ブラックタートルビーンズ・緑豆・レンズ豆(赤)・インゲン豆・大豆(黄)・全粒乾燥豆・おから・豆乳・湯葉 |
■マクロビ目線でおすすめな食材⑥「キノコ類」
キノコ類(シイタケ・しめじ・エノキ・エリンギ・キクラゲ・舞茸・なめこ・マッシュルーム・松茸など)は低カロリーで、「ミネラル・ビタミン・食物繊維」が豊富な食材な上に血中のコレステロール値を下げる効能もあるのでおすすめな食材です。
■マクロビ目線でおすすめな食材⑦「海藻類」
海藻類は食事全体の2%ほどで良いのですが、ミネラルや食物繊維が豊富です。またほうれん草などのマグネシウムが含まれているものは、中性脂肪値を下げてくれるとも言われています。
毎日OK | 焼きのり・ワカメ・昆布など |
週2~3OK | あらめ・ひじきなど |
■マクロビ目線でおすすめな食材⑧「種実類」
種実類とは、豆類と似ているのですが「種」や「木の実」の様に殻に守られているもので、ナッツなどがそれにあたります。ビタミン・食物繊維・抗酸化作用のある脂質を含んでいる種実類は、毎日ではなくていいのですがおすすめな食べ物です。
週2~3OK | クルミ・ごま・ピーナッツ・アーモンド・ヘーゼルナッツ・ヒマワリの種・カボチャの種・ペカンナッツなど |
■マクロビ目線でおすすめな食材⑨「果実類」
野菜と同じくその時期の旬な栄養を届けてくれる果実は、野菜とは違い黒糖が多いという特徴があります。また水分を多く含んでいるので、食べ過ぎは冷えに繋がるので注意しましょう。
週2~3OK | イチゴ・スイカ・柿・ミカン・りんご・サクランボ・ぶどう・グレープフルーツ・メロン・桃・梨・ブルーベリー・プルーン・ラズベリー・レーズン・アプリコットなど |
■マクロビ目線でおすすめな食材⑩「動物性食品」
マクロビの考え方では、動物性食品の食べ過ぎはNGなので毎日の栄養源とは考えません。肉より魚がおすすめであり、肉なら牛・豚肉ではなく鶏肉がおすすめとなります。(あくまで禁止ではなく、摂りすぎはNG)
■マクロビ目線でおすすめな食材⑪「デザート・スナック」
マクロビと聞くと、もしかしたら一番イメージが沸くのがコンビニなどにあるマクロビのお菓子かもしれませんね。これらは基本的には自然食材だけでつくったお菓子です。
マクロビのまとめ
マクロビには基本的な考え方があり、それが「身土不二」「一物全体」「陰陽論」です。 これらはその土地に合った旬な食材を食べ、食材の一部ではなく丸ごと食べたり、精白したものは避けたり、陰と陽のバランス良い食生活を送ることとされています。 そんなマクロビの考え方からおすすめな食材をいくつか今回は紹介させていただきましたので、是非参考にしてみてください。