「マゴワヤサシイ」とは?まごわやさしいの意味と食材を紹介

現代人の食生活は、動物性タンパク質(肉や添加物)の摂りすぎであったり、精白された白米・白砂糖・精製塩の消費も激しく、食の欧米化が進みました。

しかし、日本人の胃や腸は、基本的には欧米人と違います。これは何前年もの間、その国の人々がその土地に暮らしてきた結果、その土地に合うような身体が作られてきたため、私たち日本人と欧米人の胃や腸には違いがあるのです。

では、日本人にとって理想の食材は何なのか?それが、今回お話したい「マゴワヤサシイ」なのです。


「マゴワヤサシイ」とは?

「マゴワヤサシイ」とは?
マゴワヤサシイとは、理想の食材である「豆・ゴマ・ワカメ・野菜・シイタケ・イモ」の頭文字をとったものであり、これらの食材を食事に取り入れるとミネラルやビタミンがバランス良く含まれる上に、良質で適量のタンパク質や脂肪、そして炭水化物が得られます。

  • 「豆類、納豆、豆腐、味噌、大豆など」
  • 「ゴマ、ナッツなどの種子類」
  • 「わかめ、昆布などの海藻類」
  • 「野菜類
  • 「魚(小型の青背魚類)いわしなど」
  • 「シイタケ、なめこなどのキノコ類」
  • 「イモ類、ジャガイモ、サツマイモなど」

これらのマゴワヤサシイの食材を主体に、発酵食品である味噌を使った味噌汁を加えて、主食を白米ではなく玄米など精製度合いの低い米にすれば、タンパク質や脂肪を摂りすぎる心配もありません。

玄米と白米の違いは、収穫した米からもみ殻だけを除いた玄米に比べて白米は精米することにより栄養価が下がります。玄米との栄養価を比べると、食物繊維は白米の約3倍、マグネシウムなら約4倍も多く含まれています。

【玄米と白米の栄養価の違い(100g)】 玄米 白米
エネルギー量 165kcal 168kcal
マグネシウム 110mg 33mg
カルシウム 10mg 6mg
カリウム 250mg 110mg
1.1mg 0.5mg
ビタミンB1 0.5mg 0.03mg
食物繊維 3.4mg 0.8mg

また、みそ汁と玄米を加えることにより、三大栄養素も黄金比率といわれるタンパク質15~18%・脂肪25%~30%・炭水化物55%~60%の割合で自然に摂取できます。

■タンパク質について

タンパク質はアミノ酸に分解されて筋肉の元になるということが、一般的に良く知られていることかと思います。
しかし、それ以外にも多くの酵素、血液に含まれるヘモグロビン、お肌のコラーゲン、髪の毛や爪の成分であるケラチン、そして臓器などこれらに共通するのが全てタンパク質であり、実は体重の1/5を占めているエネルギー源なのです。
つまり、私たちの身体から骨・脂肪・水分を除くと、ほとんどタンパク質しか残りません。

■脂肪について

脂質は身体を動かす為のエネルギー源であり、もっとも高カロリーな栄養素で脂質1g当たりのエネルギー量は約9kcalです。
細胞膜・血液・ホルモンなどの材料となり、脂溶性ビタミン(A・D・E・K)などの吸収を良くする働きがある栄養素です。
脂質は一般的には不足しにくいとされていますが、ダイエットなどで油分を極端にカットすると、肝臓の機能低下・皮膚がカサカサになるなどの影響があり、成長期の子供では発育障害が現れることがあるので注意が必要です。

■炭水化物について

炭水化物(糖質)を過剰摂取すると脂肪として蓄積され肥満の原因となりますが、逆に糖質の不足はエネルギー不足となり疲労感に襲われます。
また、脳はブドウ糖が唯一のエネルギー源なので、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が下がると集中力が欠けます。
その他にも、農産物については選び方にも注意が必要で、ポイントとしては新鮮であり旬であるかどうかということ。また、土壌も農作物にも化学肥料や農薬を使わない有機農法で作られたものを選ぶようにしましょう。旬な野菜はそうでない時期の野菜と比べて、含まれる栄養素の量がまったく異なります。

「マゴワヤサシイ」の食材を一つずつ紹介!

では、理想食材である「豆・ゴマ・ワカメ・野菜・シイタケ・イモ」の頭文字をとった、マゴワヤサシイ食材を簡単に紹介していきたいと思います。

■マ「豆類、納豆、豆腐、味噌、大豆など」

 ■マ「豆類、納豆、豆腐、味噌、大豆など」
良質のタンパク質と食物繊維のほか、マグネシウム・ビタミンB群・亜鉛などが豊富。

■ゴ「ゴマ、ナッツなどの種子類」

■ゴ「ゴマ、ナッツなどの種子類」
オメガ3脂肪酸といわれる良質の脂質とタンパク質、ビタミンEなどを含む。ゴマのセサミンなど、抗酸化作用を防ぐ栄養素も豊富。

■ワ「わかめ、昆布などの海藻類」

■ワ「わかめ、昆布などの海藻類」
ヨウ素・ビタミンB群・カルシウム・カリウム・マグネシウムなどが豊富。

■ヤ「野菜類」

■ヤ「野菜類」
緑黄色野菜のベータカロテン、単色野菜のビタミンCなど、各種ビタミンと食物繊維が豊富。

■サ「魚(小型の青背魚類)いわしなど」

■サ「魚(小型の青背魚類)いわしなど」
青魚のDHAなどのオメガ3脂肪酸とビタミンB群、亜鉛、鉄、タウリンなどが豊富。

■シ「シイタケ、なめこなどのキノコ類」

■シ「シイタケ、なめこなどのキノコ類」
ビタミンB群、D群、食物繊維などのほか、多糖体(免疫力を高める)を含む。

■イ「イモ類、ジャガイモ、サツマイモなど」

■イ「イモ類、ジャガイモ、サツマイモなど」
腸内環境を整える食物繊維のほか、ジャガイモはビタミンC、長いもはムチンなどを含む。

マゴワヤサシイの食材についてのまとめ

マゴワヤサシイ食材は、健康の維持増進に理想的であり、私たちが生きていく上で必要な栄養素のビタミンやミネラルを豊富に含み、バランスの良い食材の頭文字をとった呼び名です。

  • 「豆類、納豆、豆腐、味噌、大豆など」
  • 「ゴマ、ナッツなどの種子類」
  • 「わかめ、昆布などの海藻類」
  • 「野菜類」
  • 「魚(小型の青背魚類)いわしなど」
  • 「シイタケ、なめこなどのキノコ類」
  • 「イモ類、ジャガイモ、サツマイモなど」

これらの食材は私たち日本人の胃や腸に合ったものですので、新鮮で旬なものから積極的に食べていきたいですね。週に1回はマゴワヤサシイ食材だけで料理をしてみたり、今後の生活に是非取り入れていってみてください。


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